2018/11/06 17:35


『ぎんいろのクリスマスツリー』は、ふっくらとした動物たちがかわいいクリスマスのお話です。主人公のリスが、夜に見たぎんいろのクリスマスツリーを探して他の動物たちと訪ねて回る物語になっています。

ハッチンスの独特な線が印象的な絵が素敵。クリスマスの絵本では珍しい、明るい黄緑色の表紙で、プレゼントにもおすすめです。

訳者は日本の絵本・児童文学の父とも言える渡辺茂男さん。『くまたくん』シリーズや『きいろいタクシー』など、誰もが一度は渡辺さんの書かれた絵本・児童書を読んだことがあるのではないかと思います。

渡辺茂男はドクター・スースやセンダックなど名作絵本の訳をたくさん行っていますが、『ぎんいろのクリスマスツリー』の作者ハッチンスの絵本の多くも渡辺茂男さんが訳しています。『ぎんいろのクリスマスツリー』は1975年、三男光太が生まれた年でもあり、慶應義塾大学の職を辞して作家に専念し出した、転機とも言える時期に訳されています。

息子さんでもあり同じく翻訳家・作家でもある渡辺鉄太さんが渡辺茂男さんの仕事を丁寧にまとめられています。「渡辺茂男の仕事」(http://www.shigeo-watanabe.com/)