2018/11/25 22:01

とにかく絵がかわいくて私も大好きなイワン・ガンチェフのクリスマス絵本を2冊紹介します。

水彩の良さが詰まったふんわりとした雰囲気が特徴的で、青や灰色などの冷たくなりがちな色合いでも優しい雰囲気が漂っています。

「サンタクロースのすきなおはなし」

お話は青木久子さん。まだクリスマスになっていないのに森の中にいるサンタさんを見つけた動物たち。どうしてクリスマス前にやってきたのかたずねる動物たちに、サンタさんはみなみの国のとある話を始めます。それは、一番最初のクリスマスのお話でした…。

女子パウロ会発行の絵本なので、話の内容はキリスト教がベースです。ガンチェフが描くたくさんのかわいい動物たちが楽しめます。



「クリスマスのおくりもの」

こちらは、お話もガンチェフによるものです。
クリスマスの二日前、砂糖を買いに町まで出かけたおじいさんが、家で待つ女の子のためにテディベアも買って帰ります。しかし、帰る途中で吹雪に巻き込まれ、行方不明になってしまいます。おじいさんは無事おんなのこにクリスマスのおくりものを持って帰ることができるでしょうか…。

短いお話ですがドラマチックな展開で、読後に満足感のある内容です。女の子と表紙にもなっている赤い帽子をかぶったクマのぬいぐるみがそれぞれ活躍します。全体的に灰色がかった落ち着いたトーンですが、最後のページの色鮮やかなクリスマスツリーの絵が素敵です。こちらでも画面の端々に動物たちが登場していて和みます。



ガンチェフのクリスマス絵本は、クリスマスの「夜」の暗いけど温かい雰囲気が感じられます。