2018/12/08 17:07


『なんきょくのサンタさん』は、タイトルの通り南極に住むサンタさんのお話です。男の子は北極にいるサンタさんへお願いの手紙を書きましたが、うっかり宛先を間違えて”南極の”サンタさんに送ってしまいました。北極のサンタさんとちがって南極のサンタさんはクリスマスのプレゼントを用意したりしたことがなかったので、突然手紙をもらってびっくり!南極のサンタさんは家族思いの男の子のために、なんとか手紙のお願いに応えようとしましたが…

作者のポール・ヤロウィッツ(Paul Yalowitz)は、ニューヨーク出身のイラストレーター・絵本作家です。コミカルにデフォルメされた人間や動物達のデザインと、鉛筆・色鉛筆の緻密なタッチが特徴的。綿密な点描のような柔らかい雰囲気で、日本語に訳されている絵本が少ないのが残念です。


最新作もペンギンの話で、この『なんきょくのサンタさん』でもペンギンが活躍するので、どうやらペンギンが好きなようです。とぼけた顔で奮闘するペンギンたちは、1つの場面の中でそれぞれが自由に動いてさまざまな表情をしているので見どころ満載です。

翻訳・出版を手掛けているインターリンクプランニングは、欧米のイラストレーターやアーティストを紹介している会社です(https://www.interlink-planning.com/index.html)。ロドニー・グリーンブラット(『サンダー・バニー』やパラッパ・ラッパーなどのキャラクターが有名です)による絵本の出版、広告キャラクターなどを手掛けています。こちらの絵本は表紙の紙の質感も良く、色鉛筆の丁寧な筆致・色合いもきれいに印刷されています。