2019/01/19 21:51

季節を感じられる「音」とはどんな音でしょうか。
『きこえる きこえる ふゆのおと』は、冬のおとずれを「音」から描いた絵本です。
原題はThe Winter Noisy Bookです。最初に出版されたのは1947年で、以来世界中で愛され続けています。
文章を書いているマーガレット・ワイズブラウン(1910-1952)はアメリカ児童文学の人気作家。たくさんの絵本、児童文学を手掛けています。
絵を描いているチャールズ・G.ショー(1892-1974)はペインターでもあり、スミソニアンアメリカ美術館やメトロポリタン美術館にも作品が収蔵されています(https://americanart.si.edu/artist/charles-shaw-4404)。
シンプルで詩的な言葉とパキパキとした色と形が相まって、さまざまな音が次から次へと聞こえてくる様子が良く感じられます。
雪が降っていても音なんて聞こえないだろうと思うのですが、そう思うのは人間だから。もっとずっと耳が良い動物には、人間にはわからない「季節の音」があるようです。
この絵本は"The Noisy Book" というシリーズで全7冊出版されていますが、この「きこえる きこえる ふゆのおと」以外はすべてレナード・ワイスガードが挿絵を担当しています。この一冊だけなぜチャールズ・G.ショーが担当したのか理由は不明ですが、他の本の雰囲気や色合いを意識して描かれていてシリーズの統一感は保たれています。